No 4
絵本のタイトル 三びきのこぶた
作者 瀬田貞二
山田三郎
訳者
出版社 福音館書店

4.三びきのこぶた

『三びきのこぶた』をご存じですか?と聞けば、「もちろん、知ってます。有名な話ですよね。」と答えられるかと思います。「一匹目のぶたが、わらで家を建てるとおおかみにふきとばされ、二匹目のぶたの所へ逃げる。二匹目のぶたは、木の枝で家を建てるがやはりおおかみにふきとばされ、三匹目のぶたの所に逃げる。三匹目のぶたは、レンガで家を建てたのでおおかみはふきとばせずに、怒ったおおかみは、煙突から中に入り用意されていた熱湯の鍋に落ちて大やけど。おおかみは「あちー」と逃げていく。(あるいは「ごめんね」と謝っておおかみとぶたが仲良く遊ぶ。)といった内容で記憶されている方も多いのではないでしょうか?実は書いている私自身がそうでした。

『三びきのこぶた』はもともとはイギリスの昔話です。百年以上も人から人へ語り継がれてきました。原作に忠実なのは、「一匹目のぶたは、わらで家を建てますがおおかみにふきとばされて食べられてしまいます。二匹目のぶたも、木の枝で家を建てますがやはりおおかみにふきとばされて食べられてしまいます。三匹目のぶたは、レンガで家を建て、おおかみとの知恵合戦の末、おおかみを煮て食べてしまいます。」という話です。

この絵本に出会った時は、ちょっとした衝撃でした。しかし、「生きるということは、ある意味で食うか食われるかという世界であること」「家を建てる(自分の力で生きていく)時はしっかりと」など、昔話の中には、先人の様々な教訓が込められています。

私たち人間は、動植物の命を殺して食べて(そのエネルギーをいただいて)生きているという事実がありますが、スーパーに行けば肉や魚がパッケージされていてすぐに手に入り、その実感とは遠いところで生活しています。命の真相について語っている昔話ではないでしょうか。

瀬田貞二の訳は簡潔ですが美しい日本語ですし、、山田三郎の絵は、最後の裏表紙までなかなか味がありますよ。子どもと繰り返し読んで楽しみたい絵本です。(K.S)

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