No 272
絵本のタイトル プレゼントはなあに?
作者 高畠 純
訳者
出版社 絵本館

272 『プレゼントはなあに?』

20数年前に父がなくなった時、荷物を整理していたら緑色の小さな箱が出てきました。開けてみると、クリスマスツリーを背景にして、7人の天使が並んだ小さなおもちゃが入っていました。私にはそのおもちゃがクリスマスに家に飾られていたという記憶が全くないのですが、いかにも父が好きそうな雰囲気が漂っていて、遺品とよべるような物は、私が読みそうにもない蔵書だけだっただけに、ちょっとうれしい気持ちになりました。

おもちゃ自体は、釘がゆるくなっていたり天使の羽がとれていたりと、修理が必要な部分が何ヶ所かありましたが、簡単に出来そうに思えたので、修理ではなく新しく作ってみることにしました。ところが、実際に作り始めると意外と難しく、苦労して4?5個作りましたが、あまり満足のいく出来ではありませんでした。

それから20年が過ぎ、父母の会よりバザーの手作り品の依頼があった時に、この数年出品していた「マッチ箱シリーズ」ではなく、20数年ぶりに「クリスマスの天使」に再チャレンジしてみようと思いました。

若い時に比べ、このところ物を作ることがめっきり少なくなってしまいました。そのような中で、バザーやクリスマスだけが、何かを作ろうという動機を与えてくれる貴重な機会になっていて、プレゼントする、できるということが、プレゼントを貰うとことと同じくらいうれしいことだと実感できるのです。でも本当は、プレゼントを貰うとかあげるとかではなく、そういう相手がいるということが一番大事なことなんでしょうね。

今回紹介する絵本では、私とは違って、作りもの上手なペンギンが、仲良しの動物たちへのプレゼントを作っていきます。だいぶ前に出版された絵本ですが、シンプルな登場人物(?)とストーリーが、いつ開いてもクリスマスらしいあたたかな気持ちにしてくれる一冊です。(S.T)

« »