No 264
絵本のタイトル うれないやきそばパン
作者 富永まい 文 中尾昌稔 作
いぬんこ
訳者
出版社  金の星社

264 うれないやきそばパン

昔ながらの、パン屋「カナリヤパン」。昔は繁盛していた店も、今は隣町のパン屋にお客さんが流れてしまい、店主のおじいさんもパンたちも寂しそう。それでもいつかまたあの頃のようにパンが売れる日を夢見ていたのです。

隣町の繁盛しているパン屋を訪れたおじいさんが見たのは、イチゴやパインやチョコレートがたっぷりのったキラキラしたパンたちでした。そこでおじいさんも一念発起。キラキラしたパンを作って店頭に並べると、そのパンだけは大人気に!他のパンたちは、「おじいさんが幸せならそれでいい」と店を去ろうとしてしまうのです。   さて、カナリヤパンの行く末は…・・・?!

このお話を読み終わると、子どもたちから「パン食べたーい!」「美味しそう!」という声が聞こえてきました。「じゃあ、何のパンが食べたい?」と聞くと…。保育者の私は、あのイチゴやチョコレートがたっぷりのったキラキラしたパンって答えるかなと考えましたが、意外や意外「やきそばパン!」と答える子が多数でした。人気者のキラキラしたパンもいいけれど、それを陰で見ていた他のパンたちの気持ちにいつの間にか子どもたちが寄り添っていたのかもしれません。そして、多くの票を獲得した「やきそばパン」を実際に子どもたちと作ってみました。やきそばの具を子どもたちが切って、炒めて、パンに挟んで…。完成した焼きそばパンのお味はというと、「これはうれるやきそばパンだね!」と大人気で、みんなペロリと完食でした。

私が通っていた大学の近くにも、既に袋に入れられていて、その袋に油性ペンで値段が書かれていた昔ながらのパン屋さんがあり、このお話もどこか懐かしく思いました。今度、そのパン屋さんを通ったら、パン1つひとつに顔がついているような気がしてしまうのかな…。そして、その顔はどんな表情なのかな…。(AYAKA)

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