No 250
絵本のタイトル まるまるまるのほん
作者 エルヴェ・テュレ
訳者 谷川俊太郎
出版社 ポプラ社

250 まるまるまるのほん

 

ここ数年で私たちの生活にどんどん入り込んできているスマートフォンやタブレット端末。街中でも所持している人をたくさん見かけます。世界的にこどもたちによる利用も増加しており、ビデオを見たり、ゲームをしたり、インターネットを見るなど、あそびのひとつになってきているのではないでしょうか。これを巡って、公共の場でこどもが退屈したりぐずってしまった時に使う・好きなことをより深く調べられる、といった便利で楽しめる良い面の意見と、非言語的・脳への悪影響・コミュニケーションの減少など懸念の声もあります。現状では端末を与える側が取捨選択をしながら使用する必要がありそうです。

 

そんな現代の中で『まる まる まるのほん』は、絵本とスマートフォン・タブレット操作のお互いの面白さを詰め込んだ一冊です。

最初のページには何の変哲もない黄色のまるが一つ。こどもたちにとって魅力的な主人公の登場でもなく、「むかしむかし…」「ここは森の中」といった舞台設定が描かれている訳でもなく、黄色のまるが一つなのです。この絵本を初めてこどもたちに読み聞かせた時は、一つのまるの登場に「これ絶対つまらないよ。」と呟く子もいました。

ところが、指示通り黄色いまるを指で押してみると、次のページではまるが二つに増え、また押してみると三つになったではありませんか!その後も、まるをこすると色が変わったり、傾けたり吹いてみたり…その度にまるが魔法のように変化していき、最初興味を示さなかったこどもたちも、この不思議な感覚に、次は何!?と言わんばかりに目をキラキラさせていました。最後は必ず拍手喝采が湧き上がります!(その理由は是非、こどもたちの前で読んでお確かめ下さい!)

赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃん、1人でも100人でも、絵本のあたたかさと最先端が織り成す世界をお楽しみください。

 

(723)

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