No 213
絵本のタイトル ねこのミルとねずみのチムニー
作者 原 裕朗 
森山 杏里
訳者
出版社 ブロンズ新社 

213『ねこのミルとねずみのチムニ-』

本屋さんの絵本コーナーを見るのが大好きな私はこの絵本を手に取り、友達のいる嬉しさ・友達へのいたわりの気持ち・発想の豊かさを感じるとともに水彩画の繊細で優しいイラストからほっこりとした温かな気持ちになりました。そしてこどもにもきっとこの温かさは伝わるのだろうなと思いました。

 

あまえんぼうなミルとしっかりもののチムニ―が友達になり、はじめておうちに招待されるところから物語りは始まります。きれいなお花を摘んでドキドキワクワクしながらの訪問。ところが猫のミルは、小さなねずみのおうちに入ることはできません。生まれて初めてのご招待を楽しみにしていたミルはすっかり気を落として泣き出してしまいます。「泣かないで、きっといい方法があるよ」優しいチムニ―が一生懸命に頭をひねって考え、そうだ!と思いついたのは、ミルの体をバラバラに招待すること・・・一体どうするのでしょう!!というのが、物語のあらすじです。

 

自分の前に大きな困難が立ちふさがったとき、ポンと発想を転換すれば乗り越えられるということを、この絵本から学ぶことができると思うのです。

年中のこどもたちに1回目に読んだときは、なにも言わずぽかんと見ているといった反応でした。しかし2回目に読んだときは、バラバラに招待する!とチムニ―が思いついたシーンで目を大きくして必死に首を振り、絵本が終わるとほっとしたように笑みを浮かべていました。またその後も、「先生、あの優しい絵本がよみたい!」と言い1人で眺めながら楽しんでいる姿が見られたのです。思いもよらない物語の展開はこどもにもすぐに伝わり、だんだんと温かさ・優しさも伝わっていっているのだなと感じました。

 

こどもから大人まで楽しむことができる絵本になっていると思います。どうぞ本屋さんの絵本コーナーで見かけたら手に取り、2匹とともだちになってあげてください。

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