No 142
絵本のタイトル たのしいふゆごもり
作者 片山令子
片山 健 
訳者
出版社 福音館書店

142  『 たのしいふゆごもり 』

最近「ご趣味は?」と尋ねられることなど、とんとなくなってしまいましたが、聞かれた時には今も昔も迷わず、「雨宿り」「ひなたぼっこ」それに「焚き火」と答えています。そんな私ですから、自分がもし他の生き物になるとしたら、やはり冬眠をする動物がいいなと思うわけです。そして「ご趣味は?」と聞かれれば、もちろん答は「ふゆごもり」。でも冬眠するのも実際は結構大変なのでしょうね。

今月ご紹介する絵本は、私の趣味にぴったりのタイトルがついた作品。でもお勧めの理由は、絵もお話もすこぶる楽しいから。片山 健さんの描くサービス満点の表紙には、絵本に登場してくる動物たちが「さあ始まりますよ」と言わんばかりに勢ぞろいし、ページを開くと秋の景色が一面に広がっています。さらに、この景色が何とも魅力的に感じられるのは、きっと生き物の気配に満ちているからなのだろうかと思ったりもします。

また、絵・文章の随所から、さまざまなものに命が宿っていて、熊の親子を暖かく見守っていることが感じられます。そして、絵本を読んだあなた自身も、きっとその仲間入りをすることになるように思います。

雪も降り始めました。「こんやは、ずーっと おきてても いいよ」と、おかあさんは言ってくれますが、こぐまは知らず知らず眠りについてしまいます。このまま春まで眠ってしまうのでしょうか...。

本を閉じると、裏表紙の絵では雪がもう随分積もっています。それにしても、大好きな縫いぐるみたちに囲まれて、こぐまは一体どんな夢を見ているのでしょうね。(S.T

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