No 138
絵本のタイトル オークとなかまたち / カシの木
作者 リチャード・メイビー / ゴードン・モリソン 
クレア・ロバーツ /
訳者 野の水生 /  越知典子
出版社  講談社 / ほるぷ出版

138  『 オークとなかまたち 』 『 カシの木 』

私の小さい時の夢は、西瓜を丸ごと1個一人で食べることと柏餅をお腹一杯食べることでした。歳を重ねるごとにさすがに西瓜を丸ごと食べようという気持ちは失せてしまいましたが、柏餅に関しては、毎年5月が近づくと、いまだにちょっとそんな気持ちになったりもします。

そんな私ですから、近所の和菓子屋さんに、何で一年中柏餅を作れないのかと聞いてみたことがあります。すると、柏の葉が無くなってしまうんですよとの答で、今の時代、保存法ならいくらでもあるだろうし、日本で無くなっても外国にはまだあるじゃないかと、あれこれ心の中で独りつぶやく私でした。

そして、つい先日、今回の2册の絵本が、書店の書架に偶然並んでいるのを見つけました。原題の『OAK&COMPANY』と『OAK TREE』に対して付けられているタイトルが『オークとなかまたち』と『カシの木』となっていましたが、描かれている葉はどちらも柏の葉とそっくりで、「oak(オーク)」と聞くとすぐに「樫」と思ってしまう私ですが、英国には樫の木はなく、「ブナ」と訳すべきだったという話をどこかで聞いたという記憶もよみがえり、ここではっきりさせようと思ったわけです。

『オークとなかまたち』は、300年にも及ぶ「オーク」の一生を壮大な叙事詩のように描き出し、『カシの木』は、カシの木を中心とした1年の季節の移り変わりを丁寧に描いた作品で、それぞれの違いはあるものの、色使いや視点の当て方など共通する点も多く、どちらも読み聞かせるにはちょっと難しい絵本とは感じながらも、是非一度は手に取っていただきたい絵本だと思います。

また余談ですが、柏餅に使われている柏の葉は以前は韓国産だったものが今は殆どが中国産になっているとのことで、これも時代の流れということなのでしょうか。(S.T

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