No 294
絵本のタイトル いいからいいから
作者 長谷川義史
訳者
出版社 絵本館

294いいからいいから

あるひのゆうがた、かみなりがゴロゴロなった。ぴかっとひかって、ドーンといった。
きがつくと、めのまえにかみなりのおやこがすわってた。
おじいちゃんがいった。 「いいから、いいから。せっかくきてくださったんじゃ。ゆっくりしてください」
ぼくもいった。「ごゆっくり、ごゆっくり」

するとこの冒頭から、子どもたちのツッコミが冴え渡ります。「なんで!?」「良くない良くない!」「駄目だよ。」「なんでそうなるのー!」と、にやにや顔なのです。
その後も、かみなりさんとお風呂に入ったり、パンツを貸してあげようとしたり、おじいちゃんは物怖じせずに突然の訪問者を笑顔で、何が起きても動じずに「いいからいいから」という言葉で受け入れていきます。さすが人生の大先輩といった所でしょうか。そんなおじいちゃんの「いいからいいから」精神を、子どもたちは、孫である“ぼく”の立場になって楽しんでいるのです。

そして「いいからいいから」という言葉を気に入った、私のクラスの子どもたち。
思わず口にしたくなるようで、水筒のお茶をこぼしてしまい“あぁ、やってしまった…”という表情のお友だちに「いいからいいから。」先生がピアノをうっかり間違えてしまった時も「いいからいいから。」
失敗したり迷惑をかけたときに叱られたり、どうしてそうなったのか反省することも大切ですが、「いいからいいから」のおかげで“次頑張ろう!!”と誰もがちょっと前向きな気持ちになれる…そんな事も教えてくれた一冊です。

 

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